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――世界には精霊がいる。
地水火風を司る四つの精霊 《四大精霊》と、それを統べる、光と闇の精霊 《精霊神》という存在だ。
彼らの魔力が世界を支え、世界の住人たちはその恩恵を受けて生きていた。
何万年、何億年経とうとも、人々は精霊に感謝を忘れない。
しかし、世界はいつでも平穏ではなかった。
人間と魔族による大きな戦争が勃発し、世界は瞬く間に穢れていった。
大地は傷つき、精霊たちの力は弱まり、魔物が牙を剥く。
ニ種族の間では大きな壁が生まれ、嘆いた精霊たちは世界のために考えた。
新たな命を世界へ生み落とそう
その赤子が成長し大人になる頃、わたしたちの力を授け、世界を導こう――
その存在は《精霊の子》と呼ばれ、この世界の救世主となるだろう。
それはひとつの伝承として、現代へと語り継がれた。
――そして、何十年もの歳月が経った現代。
主人公・ルーイの17歳の誕生日。少年の胸には《精霊の紋》という痣が刻まれていた。
その痣こそ、伝承の《精霊の子》である証であった……
いま、少年達の救世の物語が動き始める。
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